愛亀グループ CEO 西山 周

代表挨拶

愛亀グループ CEO 西山 周

「インフラの町医者」

弊社は平成20年4月までは松山城の名前にあやかった金亀建設(きんきけんせつ)と言う社名であり、舗装工事中心の地方建設会社でした。設立五十年を期に愛亀(あいき)に社名変更し、同時に社名から建設と言う文字も取り払ってしまいました。それはけっして建設業をやめるということではなく、建設業(舗装工事)も出来る事業会社へ脱皮したいという決意からでした。公共事業激減の中、地域建設会社のDNAを持つ者として、雇用や地域との繋がりを無視するような単純な縮小均衡には経営の舵を切りたくありませんでした。

そもそも地方の舗装専門会社ですから、技術・技能職員の質と量が強みなのですが、それは安定的な公共事業発注下の場合です。一旦発注が減少に向かい始めるとその強みが一転して重荷や弱みになってしまいます。だからその強みの温存と雇用の安定化、グループ内での雇用流動化のため平成十二年に農業生産法人あぐりを設立して、真摯に技を磨いてきた技能職員の三分の一程度を受注の少ない閑期の年度上半期に、地域の農家から受託したほ場50haの稲作に振り向けることにしました。無農薬無化学肥料、精密農業、食品残渣堆肥化有機リサイクル等の新しい取り組みも盛り込んでのキックオフでした。持続可能な最低限の利益はあるとは言え、建設事業の売り上げ利益を補うというには程遠いのですが、雇用の安定化とグループ内での流動化、そして、技能の温存は四苦八苦しながらもなんとか達成していると自負していますし、地域との繋がりも今まで以上に濃くなったと感じています。

愛亀グループ農商工連携プレー 規制 固定概念 先入観 地域 共生 工夫 利点 雇用

現在、弊社グループは様々な理由で集まってきた会社や、新たに立ち上げた事業部等9社13事業部で構成されています。道路、管路、アスコン、技術試験、産廃、建材、造園、生コン、砕石、熱絶縁、住宅リフォーム、農業等です。これは多角化副業化というよりは、地域内での建設関連事業による連携化・複業化(マルチ化)を目指しています。それぞれの会社や事業部そして社員が個の能力を向上させ、そして連携すれば身近で多様な地域内インフラの整備には貢献できるとの信念で『インフラの町医者』という言葉を掲げ、野球型からサッカー型への経営転換を目指しています。総合病院ではなく、身近な町医者を目指すからには地域との常日頃の交流に重きを置き、地域からの信用を頂戴しなければインフラの町医者として認めていただけません。“技術的なエンジニア”というよりも“技能的なテクニシャン”の要素が強いのかもしれません。地域との係わりを深めれば深めるほど、地域内では経済原則至上主義だけでは納得してもらえません。インフラの町医者として、常日頃から、またいざという時にも、そこにいるだけで安心してもらえるような存在、そして、人知れず黙々とインフラの町医者の使命を果たせるよう真摯な努力を積み重ねて行きたいと思っています。

IKEE GROUP グループ内 農商工連携・6次化 具体例 グループ内の『複』業連携(お米作りの例)

※【野球型経営とサッカー型経営】
社長(監督)がすべてに(一球ごとに)指示を出す計画と統制の経営が野球型の経営であるのに対し、サッカー型経営では経営者の理念や戦略の下、いざゲームが始まればフィールド内の管理者層のリーダーシップで儒的な判断や組み立てを行い、全員でネットワークを構築し変化させながら進める。特にサポーター(地域)との一体感も重要となる。

愛亀グループのコンセプト

  • 街は生きている。みんなが使う、街の社会基盤整備、それがインフラストラクチャー=「インフラ」です。インフラは、「人と街の生命の源」ですが、どのようにメンテナンスされているのでしょうか。
  • 私たち愛亀グループは、地域インフラの町医者です。大規模災害の発生時には、グループ各社の得意分野を最大限に発揮、それぞれが連携して、多様なジャンルでライフラインの迅速な復旧活動や支援が行えます。私たちはインフラを足元から見つめ、より良い生活のため、町づくりに貢献しています。
  • グループ間の相互補完システム
  • 愛亀グループ農商工連携プレー、グループ内「農商工連携・6次化」具体例

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